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スタッフのつぶやき

膝蓋骨内方脱臼2@大谷

2016.10.06

前回は原因、グレード分類などの記事でした。

「そういえば、うちの子もひざがゆるいって診察で言われたなあ...」なんて方もいらっしゃったかと思います。
「最近あまり動かなくなったけど、歳のせいかな」と思っていたら関節が痛くて動きが鈍っていた、なんてこともあります。
今回は普段の生活で気をつけること、治療法などをご紹介します。


日常的に気をつけることは、関節疾患全般に言えることですが「体重管理」です。
耳が痛い方も多いかもしれませんが笑、例えば体重が1kg増えると関節への負担はそれ以上になると考えられています。

あとは事故の防止も重要です。
肉球の間の毛が伸びている、床がフローリングや畳、ベッドやソファアから飛び降りたり嬉しいときによくジャンプする...
いずれも関節に不自然な方向に急激な負担がかかり、内方脱臼や靭帯損傷などにつながります。
トリミング、滑り止めマット、しつけなどで普段から予防することが重要です。

長期にわたって内方脱臼を繰り返していると、ひざの軟骨がすり減って関節が変形してしまうことがあります。
これを「変形性関節症」と呼びます。
ヒトでもお年寄りで多くの方が患っている病気ですね。
関節の軟骨はすり減ってしまうと復活しません。
さらに変形してしまった関節の骨も元には戻りません。

重症の場合は手術が適用となります。
また、ひざの靭帯を損傷した場合や、子犬の段階で将来的にひざの変形が重度になってしまいそうな場合などにも手術を行います。
ですが、高齢では全身麻酔のリスクが高くなり、若齢でも日常生活に支障がなければ経過観察とする場合も多いです。

関節のゆるさは手術無しには治せませんが、関節の変形とそれに伴う痛みを少しでも緩和することは出来ます。
体重管理や環境整備だけでなく、関節を保護する成分の補給、温熱療法(レーザー)による血流の改善・炎症の軽減、そして消炎鎮痛剤の使用などです。
各種フードやサプリメントでグルコサミンやコンドロイチンを補給することも出来ます。*
また、関節成分を補給し、緩やかに炎症を抑える注射があり、定期的に打つと調子が良い、という声もよくお聞きします。


僕は高校時代にラグビー部に所属してましたが、ひざを骨折したことがあり、それ以来ひざがゆるいまま生活しています。
他の人にはわからないじ〜んわりとした痛みや、骨がずれている違和感など、ワンちゃんたちはこんな気分なのかな〜と想像しながら診察する日々です。
自身の老後も気にしつつ、関節の勉強もしていこうと思います。


*グルコサミンやコンドロイチンの補給は効く?効かない?
僕の母校の関節学の権威によると、効くという証拠は無いけど、使ったほうが調子が良いケースは多い、とのことです。
ヒトにおける論文の報告では、効かないと言われたこともありましたが、これまでの論文を見直していくと実は効いてるんじゃないかと言われたり、まだまだ更なる研究が必要なようです。
科学的に効くと証明はされていなくても、関節成分を補給する注射をした後に動きが良くなるワンちゃん、ネコちゃんは実際によく見かけます。
興味があればいつでもご相談くださいね。


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